2025年5月──
ビットコインは2025年5月22日に約111,891ドル(当時の為替レートで約1,609万円)を記録し、史上最高値を更新しました。
世界中の投資家や企業がその動きを注視し、新たな経済システムの到来しようとしています。
…にもかかわらず、日本の空気は驚くほど静か。
ニュースで取り上げられることも少なく、周囲で話題にしている人もほとんどいません。
まるで、
「それが自分たちの生活に関係ある話ではない」
とでも言っているかのような雰囲気です。
🧊 なぜ、日本人はこれほどまでに仮想通貨に関心がないのか?
この温度差は、数字にも表れています。
Googleトレンドで「ビットコイン」や「仮想通貨」の検索ボリュームを見てみると、2021年のバブル期と比べて、2025年は半分以下。
SNSでも、X(旧Twitter)で仮想通貨に関する投稿は一部の投資家アカウントに限られ、一般層にはほとんど広がっていません。
一方、アメリカやアジアではまったく異なる空気が流れています。
🇺🇸 米国では、すでに複数の州が「戦略的準備資産」としてビットコインを保有しており、
🌍 新興国では、仮想通貨を使った給与支払い、国際送金、さらには金融包摂(アンバンク層の救済)まで利用が拡大。
世界が「次の経済インフラ」へと着実に動いている中で、日本人の多くがその流れに気づいていないようです。
🧭 日本人が仮想通貨に興味を持たない5つの理由

① 💸 税制が重すぎる
仮想通貨による利益は“雑所得”に分類され、最大55%もの課税対象。
しかも年間20万円を超える利益が出た場合には確定申告が必要にります。
「儲けても半分持っていかれる」と感じれば、敬遠したくなるのは自然な反応です。
② ⚠️ コインチェック事件のトラウマ
2018年に起きたコインチェック事件は、日本国内に強い“仮想通貨アレルギー”を残しました。
巨額の資産流出によって、「仮想通貨=危険・怪しい」という印象が社会に根づいてしまったのです。
そのイメージは現在も多くの人々の判断に影響を与えています。
③ 👴 投資リテラシーと高齢化社会
日本の個人金融資産の半分以上は60代以上が保有しており、リスクを取って資産運用するという文化がそもそも根付きづらい。
若年層でも投資教育が進んでおらず、「仮想通貨=ギャンブル」という印象が未だに根強く残っています。
④ 📺 メディアが本質を報じない
テレビや新聞では、仮想通貨が「上がった」「下がった」という価格の話ばかりが取り上げられます。
しかし、DeFi(分散型金融)、RWA(実物資産のトークン化)、ステーブルコイン、ID認証などの“構造そのもの”の変化には触れられません。
その結果、仮想通貨が何を可能にするのか、という本質的な理解が広がらないままなのです。
⑤ 🌐 英語情報へのアクセスの壁
世界中のWeb3の進化や、仮想通貨を取り巻く最新情報の多くは英語圏から発信されています。
だが日本では、情報の壁や翻訳待ちの文化が残り、最新の流れをリアルタイムでつかめない人が多い。
「世界は進んでいるのに、日本人はまだ気づいてすらいない」──
そんなズレが、ますます拡大しているのです。
📱 世界は「スーパーアプリ化」へと進んでいる

いま、世界の金融とテクノロジーは「スーパーアプリ化」に向かって進んでいるます。
スーパーアプリとは、SNS、ウォレット、決済、ID管理、投資、Eコマースなどを一つのアプリで完結させる仕組み。
たとえば、イーロン・マスク率いる「X(旧Twitter)」も、2025年中にウォレット機能や仮想通貨決済機能を搭載し、次世代型の金融プラットフォームへと進化しようとしています。
特にアジア圏や新興国では、以下のような統合が進んでいます:
- 💸 国際送金(秒単位・低コスト)
- 🏡 不動産や株式のトークン化(RWA)
- 💰 ステーブルコインを使った給与・支払い・ポイント還元
- 🛒 Eコマースでの仮想通貨決済
- 📊 与信スコア・IDのアプリ統合
これらの裏側には、ブロックチェーンと仮想通貨インフラが機能しているのです。
🧱 仮想通貨=“使うインフラ”の時代へ
かつての仮想通貨は「投機対象」だった。
買って上がったら売る──そんな単純な市場でした。
ですが、今は違います。
仮想通貨は送金の手段であり、給与の受取手段であり、不動産や株式を持つための基盤でもあります。
つまり、「使うことで経済活動に参加できるインフラ」に変わったということです。
🚧 日本だけが取り残される未来?

このような流れが加速する中で、日本ではいまだに「仮想通貨って終わったんじゃないの?」という声も聞こえます。
ですが、実際は「終わった」のではなく、「大きく変わった」だけ。
そして仮想通貨、WEB3の本領発揮はこれからです。
もし今も気づかず、調べもせず、拒絶したままであれば──
情報面でも経済面でも、日本人だけが確実に取り残されていくことになります。
🔎 知ることが、未来の選択肢を増やす
すべての人が仮想通貨を買う必要はないでしょう。
しかし、知っておくことだけは、誰にでもできます。
- なぜ世界はステーブルコインを活用しようとしているのか
- なぜブロックチェーンが金融に適しているのか
- なぜスーパーアプリが生活の中心になるのか
- なぜRWA(実物資産のトークン化)が注目されているのか
「価格」ではなく、「仕組み」を知れば、これからの時代の選択肢を広げる第一歩になるはずです。
今知らなければ、近い将来、後悔する可能性が高いことは間違いありません。
「仮想通貨が私たちの生活をどう変えるのか?」
ここまで読んで、「それって結局、自分の生活と関係あるの?」と感じた人もいるかもしれませn。
- ブロックチェーンは、何を“便利”にするのか
- スーパーアプリが、なぜ銀行やクレカを超えるのか
- 仮想通貨を“知らないまま”だと、どんな損をする可能性があるのか
こうした問いに対して、次回はもう少し「生活目線」から具体的に掘り下げていく予定です。
技術の話ではなく、「日常に何が起きるのか」という視点で考えて見たいと思います。